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庭園のお祭り_枯石奉載祭 [2025/12/07 16:22] – [枯石奉載祭(こくせきほうさいさい)] 金玉右大臣_左大臣兼任庭園のお祭り_枯石奉載祭 [2025/12/08 08:11] (現在) – [概要] 金玉右大臣_左大臣兼任
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 ====== 枯石奉載祭(こくせきほうさいさい) ====== ====== 枯石奉載祭(こくせきほうさいさい) ======
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 **枯石奉載祭**とは、2002年より**庭園主記念自然造園財団**が主催する、古式作庭儀礼を基にした神事・競技祭である。\\ **枯石奉載祭**とは、2002年より**庭園主記念自然造園財団**が主催する、古式作庭儀礼を基にした神事・競技祭である。\\
 財団本庭園にて毎年7月に執り行われ、参加者は財団所有の岩稜地帯「**青碑嶺(せいひれい)**」にて1〜2t級の“神石(しんせき)”を**人力で掘削・切り出し、約3.8km離れた財団本部の庭園まで曳行する**。\\ 財団本庭園にて毎年7月に執り行われ、参加者は財団所有の岩稜地帯「**青碑嶺(せいひれい)**」にて1〜2t級の“神石(しんせき)”を**人力で掘削・切り出し、約3.8km離れた財団本部の庭園まで曳行する**。\\
  
-現在では、作庭技法・儀礼性・競技性・観光性が融合した  北海道屈指の造園文化祭として知られ、  **毎年8,000〜12,000人の観客**が訪れる。+現在では、作庭技法・儀礼性・競技性・観光性が融合した  北海道屈指の造園文化祭として知られ、**国内外から毎年9,000〜15,000人の観客**が訪れる。
  
 ===== 概要 ===== ===== 概要 =====
 ^ 項目 ^ 内容 ^ ^ 項目 ^ 内容 ^
-| 主催 | 札幌市庭園主記念自然造園財団(創設者:庭園主) |+| 主催 | 庭園主記念自然造園財団(創設者:庭園主) |
 | 開催地 | 財団本庭園(札幌市郊外・白籟谷付近) | | 開催地 | 財団本庭園(札幌市郊外・白籟谷付近) |
 | 岩源 | 青碑嶺(財団所有の岩山) | | 岩源 | 青碑嶺(財団所有の岩山) |
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 | 参加チーム数 | 3〜7チーム | | 参加チーム数 | 3〜7チーム |
 | 参加者総数 | 約320〜480名 | | 参加者総数 | 約320〜480名 |
-| 観客動員 | **8,000〜12,000名** |+| 観客動員 | **9,000〜15,000名** |
 | 運搬対象 | 1〜2t級の神石 | | 運搬対象 | 1〜2t級の神石 |
  
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 昭和末期、庭園史研究家が発見した**『石苑記抄補』断簡**に、祭礼の構造と儀礼文が部分的に記されており、これが後世における再興の重要な根拠となった。\\ 昭和末期、庭園史研究家が発見した**『石苑記抄補』断簡**に、祭礼の構造と儀礼文が部分的に記されており、これが後世における再興の重要な根拠となった。\\
  
-2001年、庭園主(ティン・ユェンヂュー)氏が札幌市庭園主記念自然造園財団を創設。\\+2001年、庭園主(ティン・ユェンヂュー)氏が札幌市庭園主記念自然造園財団を創設。\\
 翌2002年、地域活性化と庭園文化復興を掲げ、残存史料と口承を基に儀礼形式を再構築した。\\ 翌2002年、地域活性化と庭園文化復興を掲げ、残存史料と口承を基に儀礼形式を再構築した。\\
 こうして枯石奉載祭は、近代に失われた伝統を継承しつつ、現代的な庭園文化の象徴として再興された。 こうして枯石奉載祭は、近代に失われた伝統を継承しつつ、現代的な庭園文化の象徴として再興された。
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 ===== 主な参加チーム ===== ===== 主な参加チーム =====
 ==== 庭園主御庭番衆(ていえんしゅ おにわばんしゅう) ==== ==== 庭園主御庭番衆(ていえんしゅ おにわばんしゅう) ====
-札幌市庭園主記念自然造園財団に直属する精鋭作庭団であり、枯石奉載祭における最多優勝記録を保持する**“絶対王者”**。 \\+庭園主記念自然造園財団に直属する精鋭作庭団であり、枯石奉載祭における最多優勝記録を保持する**“絶対王者”**。 \\
 元は財団創設者・庭園主(ティン・ユェンヂュー)により選抜・育成された職能集団で、現在も石搬送・据付・地形判断・砂紋形成のすべてにおいて最高水準の技能を持つ。 \\  元は財団創設者・庭園主(ティン・ユェンヂュー)により選抜・育成された職能集団で、現在も石搬送・据付・地形判断・砂紋形成のすべてにおいて最高水準の技能を持つ。 \\ 
 その動きは「寸分違わぬ連携」「儀式のような静謐さ」と評され、作庭開始の合図と同時に流れるように石が据えられていく様は祭りの名物となっている。\\ その動きは「寸分違わぬ連携」「儀式のような静謐さ」と評され、作庭開始の合図と同時に流れるように石が据えられていく様は祭りの名物となっている。\\
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 ===== 遺族・負傷者への補償 ===== ===== 遺族・負傷者への補償 =====
  
-事故を受け、札幌市庭園主記念自然造園財団は第三者機関を介し、大規模な賠償措置を行った。+事故を受け、庭園主記念自然造園財団は第三者機関を介し、大規模な賠償措置を行った。
  
 ==== 補償内容 ==== ==== 補償内容 ====
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 ==== 財源 ==== ==== 財源 ====
 * 財団災害補償準備金 \\ * 財団災害補償準備金 \\
-* 庭からの特別寄付  \\+* 庭 からの特別寄付  \\
 * 市の文化行事安全対策補助金  \\ * 市の文化行事安全対策補助金  \\
 * 一部は保険適用\\ * 一部は保険適用\\
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 これらの言葉は、現在でも参加者や財団関係者の間で引用され、枯石奉載祭と北海道地方における庭園関係者の精神的支柱として語り継がれている。 これらの言葉は、現在でも参加者や財団関係者の間で引用され、枯石奉載祭と北海道地方における庭園関係者の精神的支柱として語り継がれている。
  
 +====== 余談 ======
  
 +
 +==== 展示石の再利用・販売 ====
 +1年間にわたり庭園内で公開展示された昨年分の「当年石」は、役目を終えると財団によって丁寧に回収される。\\
 +その後、専門の石材加工士によって破砕・選別され、訪れた観光客向けの記念品として販売されることが祭りの恒例行事となっている。
 +
 +=== お土産としての販売 ===
 +砕かれた奉献岩は、大きさと形状により複数等級に分類され、庭園ミュージアムショップおよび祭り開催期間中の専用ブースにて販売される。
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 +  * 特大片(約20〜30cm) … 5,000円
 + 例年数個のみの販売と希少性が高く、展示時の由来札や鑑定書などが添付される。
 +  * 中片(約5〜10cm) … 2,000円
 + 最も人気の高いサイズ。手のひらサイズで飾りやすく、加工にも向く。
 +  * 小片(約2〜3cm) … 800円
 + 持ち帰りやすく、キーホルダーやお守り袋(別売)とのセット販売が人気。
 +  * 細片・粒状素材(1cm未満) … 300円/瓶
 + ガラス瓶入りで「庭園の恵みセット」として販売。\\
 + 「家庭菜園や畑に蒔くと豊穣のご利益がある」という口コミが広まり近年はすぐに売り切れることも。
 +
 +=== 山への返還(リマウンテン活動) ===
 +加工の過程で生じた微細片や使用しない端材は廃棄されず、財団が毎年実施する**『リマウンテン奉納巡行』**により、石の出自である山へと丁寧に還元される。\\
 +これにより、自然資源の循環と景観環境の保全が図られており、祭りは「採るだけでなく返す」持続可能型行事として高く評価されている。
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 +==== 奉献岩まんじゅう(庭園銘菓) ====
 +
 +祭り期間中には、庭園内の茶屋や特設ブースにて**「奉献岩まんじゅう」**が限定販売される。\\
 +砂糖と黒胡麻で石肌のような質感を表現しており、中身はこし餡・黒胡麻餡・季節限定餡(ハスカップ餡など)が選べる。\\
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 +他にも茶屋では「まんじゅう奉献体験」コーナーもあり、\\
 +岩置き場を模した台座に“まんじゅう”を奉納して記念撮影ができるため、子どもから大人まで人気を博している。
  • 庭園のお祭り_枯石奉載祭.1765092172.txt.gz
  • 最終更新: 2025/12/07 16:22
  • by 金玉右大臣_左大臣兼任